女性建築士のパッシブな家づくり~スピカ建築工房~

中古住宅のリノベーションのその前に_住宅医調査と報告書

 

暑中お見舞い申し上げます。

 

年々進む温暖化。

今年の夏も熱中症アラートがほぼ毎日のように出ていますね。

どうぞ皆様ご自愛くださいませ。

 

忙しさにかまけて、記事更新をサボっていた1ヶ月の間に、、、

店舗(ラーメン屋さん)の改修設計を行っておりました。

先週から現場が始まり、解体が終わったところ。

店舗は進行が早く、、、

普段は住宅がメインのため、そのスピード感に目が回りそうになります。

耐用年数の考え方も住宅とは違うため、いろいろと割り切る場面も多々。

つくづく、住宅改修との違いを考えさせられます。

 

少し前になりますが、6月に「暮らしと家®︎」にて住宅改修のお仕事のご相談をいただき、

住宅医による調査を行ってきました。

いいひ住まいの設計舎+スピカ建築工房で共同運営している、暮らしと家®︎。

設計業務も行う方向で話を進めながら、まだ設計室のHPを作成出来ないでいましたが、

この度、『暮らしと家設計室」としてスタート。

調査については、いいひさんのブログの方でご紹介させていただいていますので、

是非読んでみてください。

 

いいひブログ_築42年の家、住宅医による木造住宅調査@日光

(上記クリックで別ページが開きます。)

 

私は住宅医として他物件の調査も行っているせいか、、、、

関係者目線になってしまい、いいひブログのように上手くお伝えできていなかったなぁと反省です。

伝えるって難しい😅

 

さて、調査後は報告書をまとめます。

今回のまとめ担当は私、スピカ。

皆が起こしてくれた野帳(現地で調べたコトを書取りした図面の事)を元に、

各項目をまとめていきます。

↓ こちら、今回の報告書の目次

・劣化(耐久性)

・耐震性

・断熱性

・省エネルギー性

・バリアフリー性

・火災時の安全性

 

上記6項目を調査時に見ているため、各々の調査内容を写真と共に報告します。

 

 

耐震性の項目では、耐震診断の数値の他に

敷地の状況を過去に遡った画像なども添付します。

(これは東京都の木造耐震士などでも調べるよう指導されます。。。)

 

 

古い地形図は面白いため、ご報告に伺うとこのページに興味を示される方も

かなり多く、お話が弾むことも!

こちらは国土地理院のHPから閲覧可能ですので、

興味のある方は探してみてくださね😉

 

各項目の中で更に独自に数値化した表現があり、

最終的にはこの内容を下記のように見える化してお伝えします。 ↓

 

 

ここに所見が入り、かなりの厚さの冊子となり報告書の完成です。

↑ 『現状』とあるのは、調査を受けた方で劣化等のリノベをされる方には、

『改修』によってこの数値がどう変わるかを提示するためです。

断熱や劣化をキチンと改修したら、良くなるに決まっていると思いますが、

グラフで見ていただく事で、より安心材料が増えるのではないでしょうか。

 

この調査、スピカで戸建て改修を行っていただく方には、基本的は受けていただけるよう

お願いしていますが、メリットはご自分達が安心するだけではありません。

1日の非破壊調査では、当然ながら見れない所もあるのですが、

この報告書がある事で、設計時はもとより工務店への見積依頼時の安心感(施工・設計両者)が

ありますし、『開けてびっくり』を不安に思い、高めの見積を出して来る事への抑制にもなります。

もちろん、見えなかった部分に不具合や不朽がある事もあるため、

それは請負契約を結んでいただく際に、工事時の追加が出る事への了承の文言を入れてもらったり、

逆に予算だけ入れてもらい、何もなければ最終金で精算。という形を取る事もできます。

 

暮らしと家設計室で戸建てリノベを行う際にも、必須にできると良いね。と話しています。

 

さて、今回の住宅は基礎が無筋(鉄筋が入っていない状態)だったため、、、、

金物で補強しても、あまり耐力が出ず、、、、、

また、劣化も酷く、、、、

お施主さんの「間取りも少し変更して、素敵に過ごしやすくリノベしたい」という、

希望を叶える事と、安全に暮らす事も考慮していくと、コストも含め悩ましいなぁという

結果となりました。

何をどこまで取り、改修していくか、、、

取捨選択に迫られますが、7月に報告書のご説明とリノベ案のプレゼンに伺いました。

プランはとっても気に入っていただけ、先日概算見積用の図面をUPしたばかりです。

これからどうなるか、、、、またご報告できたらと思います。

 

他の方の物件を含めて調査をこなしていくうちに、改修はもちろんですが、

新築時の設計や施工によって、引き起こされる現象などもわかり、

学ぶことが多いなと思います。

とはいえ、暑い時・寒い時。

結構調査は辛かったりすので、、、、笑

今回もお手伝いいただきました、住宅医のTさん、Kさんありがとうございました。

 

※報告書のフォーマットは住宅医協会にて配布されるため、

少しづつバージョンアップされており、調査した時の最新版を使用しています。

※現在、暮らしと家HPは設計室仕様になっておりません。

設計のご依頼等は「いいひ住まいの設計舎」「スピカ設計工房」のお問合せを

ご利用くださると幸いです。

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。

暑い日々、皆さまにとって住まいが心地よい場所でありますよう。

よろしかったら過去記事もどうぞ ↓

改修時の断熱_りすと暮らすいえ

60代、終の住処_松戸のリノベ始まります

古民家再生解体始まりました。_ナラノキのいえ

夏至_日射遮蔽を考える

 

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