暖かい日が続いて、桜も満開ですね。
目黒川も賑わっています。
さて2月にお引渡しした、9.5坪の狭小住宅。
店舗併用のため、2期工事をコツコツと行っております。
(あまり急いでいらっしゃらないので、、、)
この住まいは都内の準防火地域での木造3階建。
建築基準法では、「45分準耐火構造」にする必要があるのです。
木造ですが柱・梁・階段など木を表しにする事が難しく、普通の2階建よりも
内装仕上げが厳しい構造になります。
(そのため、コストUPもします。。。)
それでも木造住宅という事を感じて欲しい。
木の温かみも体感して欲しい。
床を無垢のフローリングにする事は比較的簡単な話ですが、
柱や梁材などの構造材を見せたい場合は、「燃えしろ計算」が必要になります。
簡単に説明すると、
万が一の火災の際に、逃げるまで構造材が燃えおちないよう、
構造的に必要な材に、「燃えても良い分」を考慮して大き目に設計しなさい。
という事なのです。
が、結構燃えしろ分が大きいため、今回は梁材は諦め、
柱で燃えしろ設計をしています。
↓ 小さな空間に対して、少し大き目の柱。
狭小のため、廊下と洗面所を兼用しています。
今回は工務店さんのご好意で、杉材指定が檜となっています。(笑)
床は杉材。
また、ストリップ階段をご希望されていたのですが、
鉄骨階段とのコスト比較で厚物の板材を使用し、踏み板も木の表しとしました。
↓ マグネット&黒板ボードの壁面の後ろが階段。
お子さんが登り降りする時に、目線を合わせたり、遊んだり、、、、
そして将来的に猫さんを飼うご予定なので、
猫さんがこの階段とボード上を利用してくれたらなぁ。。。
というご希望から生まれた空間です。
ここも柱を準耐火用にプラスターボードで巻いてしまうより、
表しにする事で階段との一体感も生まれました。
引渡し前に施主のお子さんが所々に空いている開口部から
顔を覗かせ、「滝川さ〜ん」と呼んでくれ、奥様と意図通りでしたね〜と
笑い合いました。
狭小住宅の中で柱の断面寸法が大きくなってしまうこと。
「更に狭くなるんじゃない?」と思われると思います。
今回は全ての柱ではなく、ポイントで見せたい箇所に限り
燃えしろ設計を各階に採り入れ、圧迫感を出さないようにしています。
そういえば、引渡し時の施主さんの言葉、、、、
「狭いのはわかっていたけど、建て方の時に小さいなぁと感じていて、
でも、完成したら思っていたより広く感じるので、やっぱりそういうものなんですね。」
注文住宅は建売と違い、完成前は図面や模型やパースなどが事前に
建物を知る情報のすべて。
現在家づくりをしている方々の中にもそんな不安に陥るのかもしれませんね。
うちの事務所にも時々、既に他で進行中の方から相談メールやお電話を
いただく事があります。
(セカンドオピニオンは受け付けておりませんm(._.)m)
工事中は不安も多いと思いますが、施工者と設計者を信じてくださいね。
と、最後にお伝えしていますが、日本の家がすべて全うな、
そして心地よい住まいとなると良いなと思います。
今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。
みなさまにとって、住まいが心地良い場所でありますよう♪
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