女性建築士のパッシブな家づくり~スピカ建築工房~

マンションリノベで無垢フローリングを使いたい!_音問題をクリアする

 

真冬のような寒さに震えた後の晴天♪

幸せな気持ちになりますね。

 

今日のTOP写真は昨年末にお引渡しした、ユニット仕事のマンションリノベ。

既に4月、、、、

もう、いろんな記事が後手後手となっております。(>_<)

 

実はこのリノベは、別荘のような使い方をするとご依頼されての設計でした。

施主のKさんご家族やご友人を連れて利用される住まい。

ちょうどお部屋から桜が見えるので、今使用されていて

「とても気持ち良いです。」とお聞きしてからのUPになります。

 

築50年ほどのビンテージマンションのスケルトンリフォーム。

古いマンションは配管等を触れないこともあり、難しいコトも多いです。

階高が低かったり、

配管が他人の部屋を通るコトになっていたり、、、

(現在のマンションは自分の部屋の床下に配管があるコトの方が多いのですが、

ひと昔前のマンションは天井内に上階の方の配管がある方が普通でした)

↓ TOP写真と同じアングルになります。

 

 

今回のリノベでは、水回りを刷新し、

小さなお子さん達が安心して遊べるようなスペースと

畳や無垢フローリングを使用した和モダンな部屋にしたいというご希望がありました。

 

マンションで床のリノベーションを行う時は、

管理組合などで規定を設けている事がほとんどで、

階下への音の問題もあり、床の遮音性能を求められるのです。

『そのため無垢フローリングは使用出来ない』と明記されている事もあります。

今日はそんな時の注意点などもお伝えしたいと思います。

 

大抵のマンション組合では床で利用する仕上げ材の遮音性能の規定があります。

『 L-○○ 』のような記載が多いです(ちなみに数値が大きい方が性能は低い)。

現在は規定が変わり(2008年に変わりました)、『 ΔL等級 』になっています。

これは床材がどれだけ床の衝撃音を抑えられるかの表記になるのですが、

実際にマンションにお住まいになった方でしたら経験があるかと思いますが、

『音』ってそんなに簡単に測れるものではないでしょ、、、、٩(๑`ȏ´๑)۶

子供の『ドン』と跳ねる音。

ピンポン玉の『コン』という高い音。

スリッパを擦る音。

表記がΔLになり、仕上げ材そのものの衝撃音の低減レベルを表記できるようになったそうです。

、、、、が、無垢フローリングは工業製品とは若干違うので、そう簡単な話でもなく。。。。

そのため、前述のような「無垢材禁止」というマンションもあるようです。

 

そして今回。

規約は古い表記のまま、『LL-45以上』と上の方のグレードを求められていました。

マンションで無垢フローリングを使用する際は下地に使用している製品があり、

以前、住宅医でのマンションリフォームの講義でも同じモノを勧められていたので、

今回も竹村工業の下地を使用しました。

竹村工業のHPはこちら(別ページに飛びます。)

↓ ゴム付き足のある製品をスラブの上に敷き、その上にボードをおきます。

 

 

↓ 横から見たところ。

 

 

↓ 更に下地用の合板+今回は床暖が入る予定だったので、

床暖パネルも。その後フローリングを。今回は栗のフローリングとしました。

 

 

フローリング施工後に乗ってみた感覚は、気持ち揺れます。

よくある遮音用フローリングは、裏にゴムが付いているため

歩行時に揺れるような(ふわふわした感じ)感覚になるのですが、

こちらだとあまり気になりません。

この下地、敷き詰めれば良いわけではないので(音が反響してしまうから)、

施工も注意して行ってもらいました。

 

ΔL表記は材料のみの等級ですので、

マンションのスラブが薄ければその分音も反響しやすくなります。

今回は古いマンションでスラブ厚が若干薄め、

小さなお子さんが遊ぶ事が多い、

事などを考慮して規定の遮音グレードよりも少し上の製品を使用しました。

 

マンションでも好きな樹種で無垢フローリングを楽しめるのは嬉しいですよね♪

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。

皆さまにとって、住まいが心地よい場所でありますよう。

 

よろしかったら、過去記事も♪

ビンテージマンションのリフォーム_櫻を眺める住まい

学びと実践_住まいの改修医!住宅医検定会

安心のためと心地よさのための工事_耐震補強終わりました♪

 

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