女性建築士のパッシブな家づくり~スピカ建築工房~

Domestic architecture(ドメスティック・アーキテクチュア)アイリーングレイの建築に想う_暮らしと家®️南仏旅

週末はセンター試験でしたね。

成人式やセンター試験の頃は天候が荒れる事が多いですが、

関東は穏やかな天気に恵まれました。

皆さん実力発揮できたでしょうか。

これから続く受験シーズン、実力を発揮して乗り切って欲しいなと感じます。

 

さて記事UPしてからのご報告が遅くなってしまったのですが、

暮らしと家®️にて南仏で見学した建築群の記事をいいひさん、私とで

2回に分けてUPしましたのでご覧くださると嬉しいです。

 

 

南仏の高級リゾート地、カップマルタンの地で見学した建築群。。。

ル・コルビュジェ設計の「休暇小屋」「ユニテ・ド・キャンピング」、

アイリーン・グレイの「E・1027」という恋人と過ごすための別荘。

これらは同じ地区に建っています。

フランス政府が買取、修復が終了したばかりのE1027と共に

一連の建築群を見学する事が可能なのです。

このあたり、いいひさんが読み応えのある記事を書いてくれていますので

こちらをご覧くださいね ↓

コルビジェが愛した地中海と終の棲家_カップ・マルタンの休暇小屋へ_南仏旅行記Vol.5

 

そしてフランスで活躍したアイルランド人の

家具デザイナーであり建築家のアイリーン・グレイ。

彼女はコルビュジェの提唱する「近代建築の5原則」に感銘を受けた一人ですが、

E・1027は最初の建築作品。

コルビュジェ自身のモダニズム建築は「レス・イズ・モア」という言葉に

象徴されるように「出来る限り構成要素を少なく」した建築が多いのですが、

このE・1027は人間的な心地よい空間でした。

 

一昨年(2017年)公開された映画「ル・コルビュジェとアイリーン 追憶のヴィラ」は

E・1027をめぐる、コルビュジェとアイリーンの確執を描いた物語でしたが、

私たちが南仏旅でカップマルタンを巡るキッカケにもなった映画。

(コルビュジェがこのE・1027の出来の良さに嫉妬したとも言われています)

 

この映画の監督・脚本を手がけたメアリー・マクガギアンいわく、

Domestic architecture(ドメスティック・アーキテクチュア直訳すると国内建築ですが、

住宅建築とも訳すそう)という言葉はアメリカでは「特定の人に合わせて設計すること」を

指すけれど、この家はもっと「親密な家」と呼ぶような施主のニーズに応える家ではないか。

と評しています。

いわゆる注文住宅という事でしょうか。

 

E1027は女性家具デザイナー設計らしく、

隅々に細やかな配慮のある空間は見所が満載で、

ただひたすらに海を眺めながら、長い時間この空間を堪能していたくなります。

 

私たちが気に入ってしまったこのデイベッドのあるコーナー↓

 

 

すぐ脇にはバルコニーがあり、

ハンモックが吊るしてありました!!! ↓

 

 

海の見れるデイベッド!!と言えば、

チャールズ・ムーアのシーランチという建築が有名ですが、

(死ぬまでに見たい建築シリーズの一つです笑)

あえて少し奥まった位置に設えたデイベッドは、

ほぼワンルームの室内の中では落ち着き、空間を上手く区切るコーナーにもなり、

気持ち良さそうでした。

↓ 写真左奥がデイベッドコーナー

 

 

前述の映画監督の言葉にもあるように、この「親密な家」は

「建築家の作品」然としていません。

いえ、作品には違いないですが、、、

今まで見て来た近代建築にありがちな「作品感」がなく、

とても「暮らしを感じる家」

そう「住まい」でした。

 

私は自分の仕事を

設計するものを「作品」とは思っていないのですが、

それは、いつもその住まいにはその空間を利用するお施主さんがおり、

その日常を支えるために、プロとして一緒に設計している、、、

そんな気持ちからなのですが、

「あぁ、プロの仕事を拝見させてもらった」

そんな気持ちにもさせてくれる空間でした。

 

私の書いた暮らしと家®️の記事の方も読んでくださると幸いです。

家具デザイナーの手がけた心地よい住まい_アイリーングレイE1027を訪ねて_南仏旅行記VOL.6

 

最初にここを訪れたコルビュジェは、こんな言葉を残しているそうです。↓

 

あなたの家で過ごした二日の間に、

その家の内外のすべての構造に指令を出している、

類い稀な魂を称賛する機会をもつことができてとてもしあわせです。

モノトーンな家具とその設営ぶりにこれほどの風格と魅力、

機知に富んだ形をあたえているのはその類い稀な魂なのです」(ル・コルビュジエ)

 

居心地の良さに感動したらしい言葉。

でも、だからこそ嫉妬したのかもしれないな。

と、

これは嫉妬するな。

と、見学後にいいひさんと語り合いました。

 

暮らしと家®️の記事を書くために、いろいろ調べていたら、、、

その後にアイリーンの別の映画も撮影されていた事を知りました!

↓ amazonでレンタルもできるみたいですね。

 

今日もこのブログを読んでくださり感謝致します!

皆さまにとって、住まいが心地良い場所でありますよう。

 

よろしかったら、過去記事も♪

メキシコ旅行VOL.6_バラガン建築その3いよいよバラガン自邸01

メキシコ旅行VOL7_バラガン自邸つづき

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