女性建築士のパッシブな家づくり~スピカ建築工房~

色の効能、痛みを緩和するhappyカラーインテリア♪_かおり内科クリニック

 

昨年お引き渡しした西新宿のクリニック。

今日はその設計意図と竣工後の様子をお伝えします。

 

こちらはリウマチ内科が専門のクリニックでした。

リウマチ、、、、以前は漠っとしか理解していなかったのですが、

6年前に亡くなった父がリウマチを患っていたため、

関節だけの病気では無いコト。

痛みを伴うコト。

などは知っているつもりでした。

 

が、クリニックの設計をさせていただく事になり、

改めて先生から病気の話しを聞き、いろいろと知らなかった事があるなぁと

大変勉強になりました。

 

リウマチは関節だけの病気と思われがちですが、

肺や目などいろいろな箇所に症状が及ぶらしいです。

 

また、症状によっては座る事の方が辛く、立っている方がラクな方もいらっしゃるとか。

そして今はお薬も良くなってきているので、痛みの緩和がコントロールしやすくなってきている事。

車椅子を使用するほどまでに重症化する方は少ないこと、

などなど知りました。

 

とは言え、車椅子の患者さんもいらっしゃいますし、

医療者側の使い勝手と動線。

患者さんの使い勝手と動線。

これに加えて、今回は新築ではないため既存の空調・照明・出入口の考慮もプランの条件に入っていました。

↓ 旧クリニック内部

今回は、旧クリニックよりもかなり広い面積、、、

 

 

何と言っても悩ましかったのは、給排水設備がなかったコト!

設備が無いだけならばまだしも、、、なのですが、

なんと、、、既存の排水箇所と給水準備がなかったため、これが大問題でした。

他のテナントさんはビルのトイレを使用すれば問題ないのでしょうが、

クリニックは尿検査などもあり、トイレは必須。

衛生面でも手洗いや消毒用のシンクなどの設置もあるため、配管ルートや給水を持ってこれる箇所の確認などなど、

それによりプランが決まるため、正直プラン確定までドキドキでした。

 

 

さて、無事に給排水設備の位置や防災設備などの問題もクリアでき、

今回はレントゲン室の位置ありきでプランを決めていったところもあります。

レントゲン室には防曝のために鉛のシートを壁天井に使用しますが、

既存RC壁を使用出来る方が、コストを落とせるため、、、

 

そこから各部屋の関係性を考えプランニングしていきました。

受付+事務室を中心とした回遊性のある間取り。

車椅子の方もラクに通れるゆとりある通路。

 

各動線を考えて使い勝手を良くするプラス、クリニックに建築として出来るコト。

お打合せでは女性ならでは(女医さんなのです)の明るく優しい色使いでインテリアをまとめましょうと

お話させてもらっていました。

また、痛みを伴う病気をお持ちの方が診察に見える、、、という事で、

少しでも『痛みを緩和できる色』という事で温かな色味。

『ピーチ』

をご提案させていただきました。

 

 

受付背面をアイキャッチの壁としています。

 

待合の床はカーペットでシックなホテルライクな仕様。

今回、什器の椅子も提案させていただいたのですが、

少し低めの座面に、立ち上がりやすいよう肘掛けの付いた小ぶりのタイプを。

また、座ることが辛く立っている方がラクな患者さん用に、スタンディング用の座面の高いタイプを。

(実はこちらの椅子、、、設計時と色が違います。。。納期の関係で別の色の座面が届きました。

オープンに間に合わせるため、このまま使用。↓ )

 

トイレは広め。↓

 

 

前クリニック時にお祝いでいただいたミラーを今回も使用されたいとのご希望だったので、

ミラーに合わせて名古屋モザイクのタイルをご提案しました。

病院にはマストのトイレの尿検査用紙コップ置き場は、

検査・処置室へと繋がっています。 ↓

 

 

第二待合室の正面はレントゲン室。 ↓

実はこの扉も前クリニックの物です。レントゲン室の扉も鉛仕様とするため、転用しました。

 

 

移転開院して2ヶ月。

先生からは「受付とトイレのインテリアが特に好評です!」とご連絡をいただき、ほっとしています。

 

病院、、、行かなくても良ければ行きたく無い場所の1つですが、

少しでも患者さんたちの苦痛が和らげば。

そしてそこで働く方々が快適に作業できれば。

良いなと願います。

 

そして、このお仕事。。。

ある工務店さんからクリニックの先生をご紹介いただいたのですが、

いいひさんとお付き合いのある工務店(私もお見積いただいた事はあるのですが、請負に至らず、、、)さんが、

クリニック設計に関して、いいひさんに相談→うちの事務所を紹介してくださり、

先生ご了解の元、サンカクスケールLLPの熊倉にも入ってもらった案件でした。

タイトだったので、クリニックオープンに間に合い本当にほっとしましたー

 

Special thanks!

いいひ住まいの設計舎牛尾さん、出美さん、桜井ハウジング桜井さん。

 

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございました。

皆さまにとって、住まいが心地よい場所でありますよう。

 

よろしかったら、過去記事も♪

薬局にカラーセラピー効果を♪_調剤薬

暮らしを楽しむ、色を楽しむ。家づくりhistory_りすと暮らすいえVOL.2

コルビュジェカラーと心を癒す幸せな桃色_調剤薬局

 

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2件のフィードバック

  1. spicaさん、こんにちは!

    丸みを帯びたインテリアと色合いとが、患者さんにとって優しいなぁと感じます。
    スピカさんが妥協しなかったこだわりのピーチ色も素敵…!!
    メイキングのご苦労を、左官職人Fさんに聞きました^m^

    でも、さすがです!!心が優しくなる色ですね。
    そこに椅子の明るいグリーンも効いています♪

    本当に素敵なクリニックになりましたね(*^-^*)
    良いご縁がつながって良かったなぁと、喜んでいまーす!!

    1. いいひさん、おはようございますー
      コメントありがとうございます♪
      左官で色を出すのは難しいですねぇ。
      Fさんにもご苦労をかけてしまいました笑。
      いいひさんのお陰で、本当に良いご縁をいただき感謝しておりますー
      改めてありがとうございました💕

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