女性建築士のパッシブな家づくり~スピカ建築工房~

土地を読む、風を感じる。

すっかり秋めいて・・・10月ですね。

都民の日で息子がお休みだった事をすっかり忘れていて、

驚いた私です(笑)。

Photo_5

最近、新しいお客様・新しい敷地との出会いがありました。

初めてお会いした時に、敷地となる借地の概略を伺っていたのですが、

今回は貸借契約を結ぶため、どれ位の面積を借りれば良いか・・・

という事だったので、地主さんとの話し合いの席に私も同席させていただきました。

その際、敷地面積を割り出すために、

たたき台で構わないので間取り図が必要だったのです・・・

普通は設計をする際は、もちろん敷地を確認してからプランを練り始めます。

今回、敷地は地主さんにお会いしてからでないと見れないとのこと。

地名地番※1もその時にならないとわからないとのこと。

そして、すぐに間取り図が(というより、敷地面積が)必要だったこと。

ザックリとしたプランを考え、必要な敷地面積を割り出し、地主さん宅に向かいました。

そして敷地とのご対面。

 

そこは素敵な場所で、本当にわくわくしました。

南に谷を見下ろし、北に大きな木を抱え・・・・

ザックリとした間取り図と見比べながら、思いを馳せます。

時は正午過ぎ。

途中で座標値※2を取り、敷地図を確認します。

通常は座標値の図面は、上が北です。

・・・・の、ハズです。

南に谷?東に谷だけど・・・・大きな木は西・・・?

すぐさま、敷地にUターン!!!

お客様は南が谷だと、おっしゃっていたのですが、

登記簿の座標値が間違っているとも考えにくく、

でも自分で確認しないと私も納得できず・・・

 

日が傾き始めていて、方位を間違えていることを確信し、

方位磁石で座標値が正しいことも確認。

東に谷、西に大きな木。

お客様は、かなりショックを受けて混乱されていたようでしたが、

実は私自身も・・・・

 

自分の中に出来ていた、土地と間取りの関係、

それはもちろん方位との関係でもあります。

北に配した地窓。

南の開口。

もちろん敷地確認をしてから、

プランの練り直しをするつもりでいたのですが、

方位の変更は、予想外。

自分の中で出来上がっていたイメージを払拭するのに苦戦してしまいました。

 

実際に土地を見て判断できることは、

近隣との関係・方位・敷地内外にある樹木・風の通り道・日当たりなどなど。

もちろん、季節や時間によって状況は変化しますが。

自分の頭の固さを嘆きつつ、ようやくファーストプラン、

本当のタタキ台の基本計画が完成し、

昨日、ご依頼していただける事になりました

あの、気持ち良い風の流れる敷地に、

気持ち良く暮らしていける家を建てられるよう、頑張りたいと思います。

1地名地番 :土地の登記簿謄本に記載されている、住居表示とは別の住所のようなもの。

住宅地図なども、こちらの番号が記載されています。

ちなみに、住居表示は家を建てると役所から割り当てられるものです。

2座標値:GPS測量にて使用している、XYの数値。

任意座標と公共座標があり、公共座標では座標値で

日本のどの位置か(緯度・経度)までが、わかるようになっています。

すごいですよねー

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2件のフィードバック

  1. WAWAWA@ガーデンハーモニーさん
    こんにちは。
    今朝の台風、すごかったですね。
    大丈夫でしたか?
    そうなんですよね、脱出するのは大変でした。
    物事柔軟に考えられる人って素敵ですよね~

  2. こんばんは。
    >あの、気持ち良い風の流れる敷地に~
    読むからに、気持ちの良さそうな土地ですね!
    たしかに、自分の中でイメージが一度出来上がってしまうと、
    理屈では分かっていても、なかなかそこから、脱出できないんですよね~

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