改修の絡まない、調査だけの仕事は普段やっていませんが、
今回は例のユニットでお請けさせていただきました。
先日、下見に行かせてもらい、昨日は本番。
詳細調査だったため、5人がかりで何とか終わらせました。
築80年と少しの建物は正面から見ると伝統構法の民家に見えますが、
途中何度か改修されており、奥は在来の木造です。
そして無断熱・・・・
正面の伝統木造は土壁という事もあり、同じ寒いでもそれほど・・・
という感じだったのですが、増築部分の寒い事!
古い方担当だったので、増築部分に移動してびっくり(笑)。
屋根裏、床下、外周部などなど確認し、
お昼休みと帰り際には「常時微動振動計」の測定もしてきました。
古い新しい、木造、RC,鉄骨などの構造に関わらず、
建物には固有の振動周期というものがあるのですが、
この機械ではその「固有周期」と建物のねじれを測定します。
この機械・・・車一台分のお値段!らしく、
もちろん今回はレンタル。
事前にメンバーの木造2階建ての事務所で計測してみたのですが、
そこより固い建物のような・・・・詳細は解析結果が出なければわかりませんが。
改修も正しくやっていただけたら、問題はないのだと思いますし、
伝統構法だから丈夫、安心と云うつもりもありませんが、
昨日見た限りでは構造材を隠せば隠すほど、
建物は痛む・・・・との思いは払拭できません。
もちろん、
昨日見せていただいた物件はそれなりに大きな材を使用していますから、
同じような構造でも細い材で建ててしまえば、
永い年月で木材も痩せたり傷んだり、
そして荷重にも耐えられなくなってしまいます。
部分的に足元の土台の一部を交換してあったり、
柱継ぎなどもされていましたが、永い事使われてきてもまだ使える・・・
それに比べ、中途半端に増築された部分はかなり傷んでいました。
私たちの今回の仕事は補強提案まで。
おそらく耐震強度は足りていないのが玉にきず。
せっかくのこの建物は合板でバンバン耐力壁を取ってしまっては元も子もなく・・・
その辺りを踏まえた補強案を出せるよう努力したいと思っています。
最後まで読んでいいただき、ありがとうございます。
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